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「中国人に惚れ込んだ」日本舞踊家の藤間万恵さん
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本誌記者 成瀬明絵 · 2017-09-25 |
タグ: 日本舞踊;文化交流;中日交流 | 印刷 |
「左足、右足、いち、に、さん――」
白緑の着物に身を包み、柔らかくも強かに舞う小柄な女性。シンプルな動きをしながらも気品溢れるその姿に、ホール内にいた学生たちの目は釘付けだった。
9月22日、中央民族大学中慧楼で「日本伝統舞踊と音楽」講座が開催された。同講座は中央民族大学音楽学部音楽学科が主催し、日本舞踊家の藤間万恵さんが、参加した約50人の学生に講義を行った。約1時間半に及ぶ講義では日本伝統芸能の歴史などがユーモアを交えて紹介され、数人の生徒に日本舞踊を体験してもらう場面も。同講座に出席した民族大学舞踏学部に通う文さんは「日本の伝統芸能に関して何の知識もなく参加したけれど、先生の話に引き込まれた。面白くてわかりやすく、日本の伝統芸能の公演を実際に観に行きたくなった」と目を輝かせた。
この度中国での活動について、藤間さんに話を伺った。
中国人学生に日本舞踊を教える藤間さん(右)
藤間さんと中国との縁は2010年にまで遡る。当時藤間さんは日本文化庁の文化交流使として中国に派遣され、およそ3カ月間日本舞踊を紹介する活動を行う予定だった。しかし活動開始当初、様々な理由が重なり予定されていたイベントはほとんど中止。一時は帰国も考えたが、周りの中国人学生などの協力によりどうにか活動を継続することができ、最終的には活動期間を11カ月間に延長し中国人が2人弟子入りした。このことに関し、藤間さんは「日本舞踊を習いたい、続けたいと思ってくれた人がいて嬉しかったし、そのような人たちに出会えたことは本当にラッキーだった」と振り返る。また中国で日本舞踊を教える上で困難に感じることはあるかという記者の質問に対し、「お稽古をつける上で、中国人だから特別伝わりにくいと思ったことはない。今の時代、日本人と外国人の感覚の違いは小さくなっていると感じる」と答えた。
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