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デジタル人民元の発行規模は?現金はなくなる?
  ·   2021-11-15  ·  ソース:人民網
タグ: デジタル;モバイル決済;経済
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デジタル人民元の消費クーポンを利用し、デジタル人民元でシェア自転車の料金を支払うなど、デジタル人民元は今、人々の暮らしに溶け込みつつある。しかしこの新たな決済方法に対し、心の中でいろいろな疑問を抱く人は少なくない。そこで、中国人民銀行(中央銀行)の総裁がデジタル人民元について述べた内容から、そうした疑問に対する答えを探してみよう。新華社が伝えた。

デジタル人民元の発行規模はどれくらい?

数年にわたる努力の結果、中国のデジタル人民元テストは、テストエリア10ヶ所と北京冬季五輪・パラリンピック会場でテストが行われる「10+1」という状況になっている。今年10月8日の時点で、テストシーンは350万ヶ所に達し、累計で1億2300万の個人向けウォレットが開設され、取引金額は560億元(1元は約17.8円)に上った。

デジタル人民元は今も開発テストの段階にあり、発行規模は相対的に限られている。しかし今後、テスト範囲が拡大を続けた場合、発行規模は人々のニーズを満たせるだろうか。

人民銀行の易綱総裁はこのほど、フィンランド銀行(中央銀行)の新興エコノミー研究院設立30周年記念イベントで行ったビデオ中継によるスピーチの中で、「私たちが一貫して強調しているのは、中央銀行のデジタル通貨の利用と普及推進は市場化の原則を遵守しなければならないということだ。つまり、利用者が両替したい分だけ、私たちはデジタル人民元を発行する」と明確な回答を打ち出した。

デジタル人民元と実物の人民元は並行して発行される。すると、「必要なだけ発行されるとしたら、『通貨の超過発行』にならないだろうか」と懸念する人が出てくる。

人民銀行は関連の制度・規定を策定する際、こうした問題について十分な検討を行った。

まず、デジタル人民元は2層の運営システムを採用し、人民銀行が中心化管理を実施する。易総裁は、「消費者がデジタル人民元を利用する時に接する商業銀行や決済機関は『仲介者』であり、利用者のためにデジタル人民元の両替を行い、決済サービスを提供するだけだ。人民銀行はデジタル人民元を投入する過程においても中心的な位置にいて、通貨発行と通貨政策の調整コントロール能力を保障し、指定の運営機関に『通貨超過発行』の問題が起こるのを回避することができる」と述べた。

同時に、デジタル人民元は主に流通している現金(M0)を代替するものとの位置づけで、利息は付かないため、人々が大量の預金をデジタル人民元に両替することはないだろう。さらに、金融仲介機関離れが起きたり、金融政策の伝達効率が低下したりすることもないだろう。

このほか、デジタルウォレット残高の上限額や取引金額の上限額が設定されるといった措置により、取り付け騒ぎなどのリスクの可能性を効果的に引き下げることができる。

人民元の現金はなくなるのか?

「デジタル人民元が行き渡り、手に入れやすくなっていくと、徐々に現金に取って代わるようになる」と考える人がいる。人民元の現金は暮らしの中から姿を消すのだろうか。

易総裁は、「中国は地域が広大で、人口も多く、地域の発展格差が大きい。こうした要因と利用者の決済習慣により、予見可能な未来において、現金は長期的に存在し続けることが見込まれる。現金へのニーズがある限り、中央銀行は現金の供給を停止しないし、行政命令によって現金をデジタル人民元に置き換えるということもしない」と明確に述べた。

現在、高齢者がモバイル決済分野で陥る「デジタルデバイド」の苦境は軽視できなくなっており、かなりの高齢者がデジタル人民元の効率の高さと便利さを享受できていない。また、一部の遠隔地や貧困地域では、電子決済用の装置を全面的に設置することが難しい。そのため、今後も人民元の現金を必要とする人も多く、こうした人々の決済の選択も尊重しなければならない。

こうしたことから、実物の人民元には他の決済手段では代替不可能な特性があり、今後も長期にわたりデジタル人民元と共存することになるとみられる。

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