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グローバル貿易 混戦の勝者は?
  ·   2019-07-11  ·  ソース:北京週報
タグ: 貿易;日韓関係;経済
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7月に入り、グローバル貿易の環境が複雑化する恐れが出てきている。まず日本側が半導体材料の対韓輸出規制を強化すると発表し、韓国を貿易の「ホワイト」から除外した。続いて、米国側が韓国などを原産とし、ベトナムで加工され同国から米国へ輸出されている一部の鉄鋼製品に最大456%の関税を課すと発表した。 

上記の措置に対し、日本側は「両国間の信頼関係が著しく損なわれた」からであるとの曖昧な理由を述べたが、外部は日韓の歴史的な問題における隔たりが原因であると見ている。一方米国側は、ベトナムが米国の政策の網の目をかいくぐり、「関連製品が米国の反ダンピング・補助金相殺関税の政策を故意に回避している」からであると明確に示した。 

経済的手段を利用して敵対する相手を攻撃し抑え込むのは、国際政治の駆け引きにおいてよく見られる手法だが、米国など西側の大国は前々からこのやり方を熟知しており、攻撃対象は通常西側に「異質」であると認識された国や組織などだ。 

それでは、日本側が政治的な理由により韓国の半導体産業を攻撃し抑え込むことが尋常ならざる行為と見られているのはなぜか。それは貿易立国である日本はこれまで「政経分離」の傾向が強かったこともあり、政治的利益のために経済貿易での制裁という手段を講じたことがほとんどなく、更にそれを親密な盟友であり経済貿易パートナーの隣国である韓国相手に行うなど考えられなかったからだ。 

これは、現在保護貿易主義の毒気は経済貿易分野だけに止まらず、国際協力の精神と意識にまで蔓延していることを意味している。貿易戦争が及ぶ範囲と影響はすでに広がり始めており、今後乱戦にまで発展しかねないと、最近の動きも示している。 

少し前まで、多くの人々はベトナムなど東南アジアの国の先行きは明るく、これらの国は貿易戦争に関わる国の産業チェーンを引き受け、急速に発展するチャンスを得ると考えていた。一部のアナリストも、米国の農産物の輸出が貿易摩擦により打撃を受けることにより、ブラジルやアルゼンチンなどの農家は大きな取引を獲得する見込みがあるとしていた。 

しかし今見ると、これらの見方は偏っている。対米輸出の大幅な増加により、ベトナムは米国の最新のターゲットとなってしまった。中南米では農家の取引は確かに増えたが、貿易戦争の影響を受けて世界の穀物相場は低迷し、増産は予期していた程の著しい収入増加をもたらすことはなかった。 

めまぐるしく変化する国際経済貿易ゲームは、グローバル・サプライチェーンが一体化する中、様々な国や機構などの産業は深く関係し合う運命共同体であると明らかに示している。保護主義者はこれを無視しており、グローバル・サプライチェーンに「圧力試験」を行っているが、その結果は予測し難い。 

このように見ると、反保護主義の戦いはつまるところ進歩対時代遅れ、開放対閉鎖の戦いだ。こういった意味でも、国際社会は行動を起こし、多国間メカニズムを守る事業に加わるべきだ。 

一方で、域内包括的経済連携(RCEP)が大々的に推進され、アフリカ大陸自由貿易圏が正式に設立したことは大変喜ばしいことだ。結局のところ、保護主義を繰り返すのではなく多国間メカニズムの構築を加速させることこそは、現代における世界経済ガバナンスの正しい道だ。更に効果的な多国間の枠組みの下でのみ、各国は強権ではなくルールに基づき経済貿易問題を処理することができ、またグローバル・サプライチェーンが最大限に保障されうる。 

「北京週報日本語版」20197月11 

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