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日本がIWC脱退 「商業捕鯨」の背後で何を考えているのか
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· 2019-07-02 · ソース:人民網 |
タグ: 捕鯨;海洋;経済 | 印刷 |
6月30日、日本は国際捕鯨委員会(IWC)から正式に脱退し、南極と太平洋北部における「調査目的」での捕鯨活動を停止した。7月1月には商業捕鯨を再開するという。中国新聞網が伝えた。
▽捕鯨は日本の「文化遺産」?
世界最大の捕鯨国である日本が、なんとしてでも捕鯨の権利を守り抜こうとする最大の理由として挙げるのは、クジラを捕獲し、クジラの肉を食べるのが日本の伝統文化であり、4千年も昔の縄文時代にさかのぼる保護すべき文化遺産だからということだ。
しかしこれは必ずしもすべての真相ではない。海洋学者のティロ・マアクさんは、「古代に日本人がクジラの肉を食べていたとしても、ごく限られた上層の人だけで、庶民の口には入らなかった。だから飲食の伝統だとはまったくいえない。おまけに遠い南極海での捕鯨行為はここ数十年の間に始まったことで、古い歴史的な根拠は何もない」と話す。
日本が挙げるもう1つの理由は、一定の回復期間を経て、一部のクジラは数が増え、すでに絶滅の危機には瀕していないので、それを捕獲しても生態系への影響はないということだ。
しかし実際の状況をみると、捕鯨活動の多くはすでに停止したものの、海洋の生態環境の悪化と人類の活動の影響、クジラ類の長い生長期間などにより、クジラの数が回復するには非常に長い時間がかかる。シロナガスクジラ、イワシクジラ、ナガスクジラなどは、数十年間にわたり厳しく保護されてきたが、未だに絶滅の危機から脱せていない。
また日本は絶滅危惧種のクジラは捕獲しないとしているが、実際の捕鯨プロセスでは、誤って捕獲するケースがたびたびみられる。
より懸念されるのは、英紙「ガーディアン」の報道によれば、2018年の南氷洋の夏の捕鯨シーズンに、日本は捕鯨船を2隻しか出動させなかったにもかかわらず、ミンククジラ333頭を捕獲し、そのうち妊娠中の母クジラが122頭がいたほか、子どものクジラも114頭に上ったことだ。ミンククジラの妊娠期間は10ヶ月で、1回の出産で生むのは1頭だ。このペースで捕鯨活動が続けば、一度は絶命の危機から脱したミンククジラは再び危機に瀕することになる。
文化的な理由や環境に関する理由のほか、捕鯨支持派の人々は捕鯨は水産資源の保護につながると奇妙なロジックを持っている。
「クジラ類が食べる魚は人類の漁獲量の5倍にあたるので、クジラの数を制限する必要がある。そうしなければクジラが他の魚類の生存を脅かし、人類から食物を奪うことになる」と述べる日本の政府当局者がいる。
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