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中米貿易統計を見直す(1) 投資で得をしているのはどちらか?
  ·   2018-04-23  ·  ソース:北京週報
タグ: 中米貿易;中米両国;経済
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世界のトップ2にある経済体として、中国と米国の経済貿易関係は市場に影響を及ぼし、世界中から注目されている。特に、このところの中米貿易摩擦の激化により、両国の経済貿易で争点となっている問題が再び広く注目を集めている。  

米国の対中貿易赤字はいったいどれだけあるのか? 

米国側の統計によると、2017年、米国の対中貿易赤字総額は3752億ドルとなっているが、中国海関(税関)総署の統計では2758億ドルだった。米国の対中貿易赤字はいったいどのくらいあるのか?なぜ双方の統計値にこれほど大きな差が生じているのか? 

まず、統計方法から見てみる。経済グローバル化時代にあって、ある製品の生産プロセスは通常、複数の国または地域で行われている。米国の算出法では依然全ての黒字を最終製品輸出国のものとして計算しており、貿易不均衡と価値分配が客観的に反映されていない。経済協力開発機構(OECD)と世界貿易機関(WTO)の打ち出した付加価値貿易ベースの統計を行わなければ、バリューチェーンにおける一国の利益状況を本当の意味で表すことはできない。 

中国国際貿易学会中米欧経済戦略研究センター共同主席の李永氏は、アップル社の携帯電話を例に取り、現在中国で組み立てられているアップル社携帯電話の部品は多くが韓国や日本などから輸入されていると指摘し、「実際には、米国の対中貿易赤字には米国の日本や韓国などの国に対する貿易赤字も含まれている」と話す。OECDとWTOの付加価値貿易統計ベースでは、米国の対中貿易赤字規模は少なくとも米国の公表額より3分の1少なくなる。 

中継貿易で見てみると、中米両国の貿易のうち一部は第三国に再輸出入される。貿易統計のうち、米国は中国香港の中継貿易額も一緒に中米貿易に算入しているが、このうちかなりの割合が中国以外の国地域から香港を経由する中継貿易である。その一方で、米国は貿易統計を行う際、輸出金額を本船渡し価格(FOB)で計算し、輸入金額は運賃保険料込み価格(CIF)で計算しており、それによって荷の積み卸し、運輸、保険といった費用は2倍の額が対中貿易赤字に算入されている。 

サービス貿易について見てみると、米国政府が公表した貿易データには物品貿易しか含まれておらず、サービス貿易は反映されていない。一方の中国はまさに米国のサービス貿易最大の黒字国である。商務部が公表したデータによると、過去10年間、米国サービス業の対中輸出は5倍増加した。2017年の米国の対中サービス貿易黒字は541億ドルだった。 

以上から分かる通り、米国の対中貿易赤字は客観的な存在であると同時に、統計による見せかけでもある。それは市場作用の結果でもあるが、米国政府の対中ハイテク輸出制限とも大いに関係がある。 

事実、中国に対してだけでなく、米国は世界100余りの国地域に対しても貿易赤字がある。これは産業構造と競争力が体現されたものだ。米国経済はサービス業を主としており、貯蓄が低く、消費額が高い。このような環境下で、米国は必然的に輸入に頼って国内生産の不足を補うことになり、それによって貿易赤字が発生することは避けがたいのである。 

「北京週報日本語版」2018年4月23日 

  

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