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世界経済の新たな「定石」を読み解くダボス会議
  ·   2018-01-25  ·  ソース:
タグ: ダボス;世界経済フォーラム;経済
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1月23日から、世界は慣例通り「ダボス時間」に入った。毎年この時期になると、世界の注目がこのスイスの氷と雪の町に集まり、人々は世界経済フォーラム年次総会に導かれ、世界経済に対する認識を新たにし、社会の進歩への理解を深めることになる。今年、世界経済は上向きの情勢を保つと見られているが、喜んでばかりはいられない。世界経済がようやく全体的な上向き傾向を示した一方で、通常は想定外だが起こると極めて危険が大きい「ブラックスワン」と、発生の可能性が高く危険も大きいが普段は軽視されやすい「灰色のサイ」が並存している。こうした情勢に応じ、世界経済フォーラム年次総会でも「分断された世界における共通の未来の創造」というテーマが掲げられた。 

ポスト危機時代において、「分断」は世界経済で最も顕著な特徴の1つである。ここ数年、各経済体の従来からの戦略と対応策の違いから、世界の主要経済体の回復スピードにばらつきが見られる。そして経済成長のスピードに差が出たことが、さらに各国の政策の分断化をいっそう進める結果になっている。

ほかにもはっきりと意識しなければならないのは、世界経済がすでに新旧原動力の転換加速という肝心な時期に入り、各経済体の利益やルールをめぐる駆け引きがますます激化していることだ。特にポスト危機時代においては、世界経済を阻害する際立った三大矛盾がまだ効果的に解決されていない。三大矛盾とは、①世界の成長原動力が不足し、世界経済の持続的かつ安定した成長を支えることが難しい、②世界経済ガバナンスが古くなり、世界経済の新たな変化に適応しにくい、③世界の発展が不均衡で、人々の素晴らしい生活への期待に応えられない、である。これらの長引く難題の数々は世界経済が直面する試練である。

幸いなことに、「協力」は依然として主要経済体の第一の選択肢である。目前にある様々な試練やリスクに直面するには、各国がまず協力し、力を合わせ、心を一つにして対応することがいっそう必要になる。この点を鑑み、今回のダボス年次総会が「分断された世界における共通の未来の創造」というテーマを掲げたのは、各国の地政学的戦略競争が激化する中で、国際協力の意義を重ねて言明し、各国が共通利益を有する一連の重大問題について話し合うことで、国家間の共通利益を固め、確実に多くのステークホルダーが包摂的な成長を通じて社会契約を回復し、国家間や社会内部の分断化を防げるようにするものだ。

金融危機発生以降を振り返ると、世界経済フォーラム・ダボス年次総会はテーマの設定上一貫して「前向き」という原則に従ってきた。2009年の「危機後の世界を形成する」から2015年の「新たなる世界情勢」に至るまで、世界経済フォーラムは「新常態(ニューノーマル)」をめぐって方策をめぐらし、世界経済が試練という洗礼を受けた後完全な青写真を描き出すことを目指してきた。2016年以降、ダボス年次総会は「第4次産業革命の理解」、「迅速な責任あるリーダーシップ」、「分断された世界における共通の未来の創造」という3つの次元から、世界経済成長を牽引する「新たな原動力」を探っている。世界経済フォーラムの創始者であり会長を務めるクラウス・シュワブ氏はかつてこう述べている。「我々は根本的な問題を解決する方法を探し、より建設的でより戦略的な方法で未来を探らなければならない……」。言い換えれば、これはダボスの歴代年次総会の主旨であり、世界共通の望みでもある。今年は特にそうだと言えよう。

「北京週報日本語版」2018年1月25日

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