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硬核や錦鯉、敲黒板など、次々生まれるネット用語にどう対応していくか?
  ·   2019-05-17  ·  ソース:人民網
タグ: ネット用語;インターネット;文化
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このほど発表された最新の「中国インターネット発展状況統計報告」によれば、2018年12月時点での中国のネットユーザーは8億2900万人規模に達し、その普及率は60%に迫っている。中国の人々が「ネットと出会って」からこの25年の間に、同じ発音の別の漢字に置き換えた「大蝦」(アニキ)や「美眉」(可愛い女の子)、方言や分野を越えた解釈が生まれた「盤他」(やっちまえ)や「硬核」(ハードコア)まで、新しい単語やフレーズ、解釈や使い方が次々と誕生した。2012年に出版された「現代漢語詞典」第6版には「粉絲」(ファン)や「山寨」(パクリ)、「雷人」(ビックリ仰天)といったネット用語が収録されている。2015年には「任性」(思うがままに振る舞う)という言葉が「政府活動報告」にまで登場した。しかしこうした発展ぶりの一方で、ネット用語にはルールを無視し、大げさで、低俗といったレッテルも貼られるようになった。人民日報が伝えた。

言語生活が活発さを呈している昨今、ネット用語にどのように対応し、そして使用すべきなのだろうか。またネット用語をどのように健全に発展させていくべきなのだろうか。

▽「若者の世界はわからない」

北京大学中国語学部の研究員でもある邵燕君准教授は2011年の春学期にネット文学の研究カリキュラムを開設した時のことを今もありありと覚えているという。なぜなら授業中、学生たちの話がわからないことに突然気づいたからだ。たとえば「人品不好」はその人に品が無いという本来の意味ではなく、「運が悪い」という意味で使われており、「羈絆」も本来の束縛や障害という意味ではなく、「切っても切れない絆」を指していた。「学生たちにはなんと自分たちが交流するための『専門用語』が存在していたのだ。こうした言語体系を理解していなければ、彼らは自分たちの世界の扉を真の意味でこちらに開いてはくれない」と邵准教授。

復旦大学中国語学部の申小龍教授は、「ネット用語はまったく新しい、生気みなぎる言語文化現象であり、若者たちのバーチャル空間における『現代中国語』だといってもよい」とした上で、「ネット用語は単なるネット上の流行語にとどまらず、その音、語彙、文法の上でもそれぞれ特色を備えた社会的方言だ。ネット用語には話し言葉と方言という際立った特徴があり、漢字の形や音、意味からさまざまな可能性をうまく引き出し、常識的なルールにとらわれないユニークな組み合わせを生み出している。漢字の形が困った表情に見える『囧』、2つ並ぶ『呆』の字から非常に呆れるという意味の『槑』などネット用語は長い間字典の片隅でひっそりと眠りについていた漢字をよみがえらせただけでなく、『敲黒板』(ここがポイント!)や『開脳洞』(脳内妄想全開)といった生き生きとして的を射た表現はネットユーザーたちの創造力を示している。ただ行き過ぎたネット用語の表現は、一部の中高年の人にとっては何を意味するのかさっぱりわからないかもしれない」としている。

▽ネット用語は得てして玉石混交になりがち

「求拡列」は「友だち追加をリクエストする」という意味で、「暖説説」はSNSで積極的に返信したり「いいね!」を押したりすることを意味し、「xswl」は「笑死我了」(超ウケる)の省略形。最近、こうした00後(2000年代生まれ)の使用するネット用語を紹介した文章を見て、ネットを使いこなしていると自負する90後(1990年代生まれ)のネットユーザーたちが、「00後の世界は理解できない」とつぶやいている。

邵准教授は、「相手の使用するネット用語がわからないのは、当たり前のこと。これまで、人々は血縁や地縁などの関係から1つに結ばれ、それぞれの地域の方言や社会的方言を形成してきた。しかしネット社会は趣味や興味関心で結びついた『趣味の縁』でコミュニティを構築していることが多く、コミュニティが異なれば、使用するネット用語もまた異なってくる。当然のことだが、極めて表現力の高いネット用語はコミュニティ間の壁も打ち破り、ネット流行語となるだけでなく、さらには『次元の壁』をも打ち破って、ネットの世界から新聞やテレビといった主流の言語体系にも進出していくことができる」としている。

申教授は、「現実の生活の中で慎重に推敲される言語と異なり、ネット用語は言葉の意味が一般的に希薄になっている。ネット用語のこうした特徴を理解していなければ、誤解が生じてしまう可能性がある。一つには一部の誇張した表現は実はいたって普通のことを表現しているという点。もう一つは、現実の生活の中では親切で礼儀に適った一部の表現が、ネット上では冷たく生真面目と認識されてしまう点だ。これまで『呵呵』(へへへ)といえば楽しい気持ちを表していたが、ネットではこれはおざなりな対応とみなされる。それだけでなく、現在に至っては『哈哈』(ははは)だけでは足りないとされ、少なくとも『哈哈哈哈哈』としないとその楽しい気持ちが十分伝わらないとしている。またこれまでは『嗯』(うん)という漢字1文字で肯定する気持ちが伝わっていたが、今は少なくとも『嗯嗯』と2つ並べてはじめてその丁寧さが伝わる」としている。

商務印書館漢語編集センターの余桂林センター長は、「今の時代は『誰もがマイクを手にしている時代』と言え、全ての人に自分の声を発する機会が与えられている。しかしその文化レベルや価値の指向性、認知レベルは人によって異なるため、発信される内容には優れたものもあれば、低俗なものも含まれており、ネット用語は玉石混交になりがちだ。低俗な言語は言語生活において客観的に存在はしているものの、だからといってネットで思うままに使用したり、乱用したりしてはならない」との見方を示す。

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