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映画「君の名は。」の宣伝に見るニュースメディア学の魅力
  ·   2016-10-10  ·  ソース:
タグ: 映画;日本;文化
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この夏、日本の至るところに立花瀧と宮水三葉のポスターが貼られていた。新海誠監督の新作長編アニメーション映画「君の名は。」は、上映前からすでに大いに話題を集めていた。(文:呉杭。在日華字紙・中文導報掲載)

同作品の公開前に製作された精緻で美しいアニメーションと高い水準の編集技術が駆使された宣伝用の予告編は公開と同時に各大手ネットプラットフォームをたちまち席巻した。また、正確で巧みな方法で多くの人の目を釘付けにし、多くの映画ファンの注目を集めた。同作品は単調でつまらない田舎に住み、東京の華やかな生活に憧れる女子高生・宮水三葉と、東京で生まれ育った男子高校生・立花瀧の体がある日突然入れ替わってしまうというストーリー。さまざまな種類の作品があふれる今の時代において、このような設定はすでにありふれており、それほど人を惹きつけるような作品となるとは思えないかも知れない。しかし、「君の名は。」は上映わずか2日目で興行収入7億円を突破した。どの劇場も満員で、チケットの入手は困難となり、この夏一番の話題となった。同作品が成功した大きな要因は、その秀逸な宣伝手段にあったと言える。

映画は現実の東京を舞台としており、ストーリーの中で主人公たちが訪れる新宿、四谷、千駄ヶ谷などの駅構内に大きな宣伝ポスターを貼ることで、映画上映後に映画ファンたちが舞台となった場所の「聖地巡礼」ができるようにしている。こうすることで、まるで自分たちが映画のストーリーに入り込んだような気分にさせ、二次元の壁を越えるというロマンチックな手法がネット上で急速に広まってブームになり、映画の人気をさらに押し上げた。その後、「君の名は。」はニュースや、サントリーの天然水とコラボしたCMなどで取り上げられ、多くの人が頻繁に目にするようになった。

それだけでなく、製作スタッフは同作品の正式上映前に、先行上映で観た人を取材し、ネット上に彼女たちが感動の涙を流しながら作品を高く評価する動画を投稿した。これは、まだ観ていない人の好奇心と注目度を上げるのに効果的な手段となった。  

同作品上映後、多くの人がTwitterや微博(ウェイボー)で「君の名は。」を観た後の感想や評価についてコメントした。業界関係者や一般の観客も独自の方法で同作品の感想を文字で多くの人に伝え、このことが映画を宣伝する第二のブームとなった。、またテレビ広告や電車内の広告、駅構内の巨大ポスター、各大手の書店に設置された「君の名は。」の原作小説の特設コーナーなど人々が日常生活の中で目に触れる場所に同作品の宣伝を配置したことで、注目せざるを得ないような状態を作り出した。あの手この手の宣伝スタイルを通して、多くの人がこの名作の存在を知り、劇場で同作品を鑑賞した。新海誠監督が丹精込めて製作した同アニメーション映画自体も報われたことだろう。

日本アニメ映画において名作が次々と生まれるのは、アニメーションが美しく、内容も素晴らしいものであるからかもしれない。しかし、その多くの作品があまり知られることなく、高い人気を集めているとはかぎらない。こういった作品と「君の名は。」の唯一の違いは、宣伝のレベルと強さにあるのだろう。

「君の名は。」のヒットはメディア学における良い例となっている。文字や画像、映像などのさまざまな宣伝手段、さらにはニュースやCMなどの媒体を使い、広範囲で有効的に多くの人の注目を集めたことで、この名作は誰もが知るところとなった。ニュースメディアとはまさにこのような活力と面白みに富んだ専門分野だ。宣伝ターゲットを確定し、そのターゲットの注目を集める宣伝手段を分析し、話題性のある宣伝を行っていくかという点での専門レベルの知識と知恵が求められる。ニュースメディア学を学び、理解することで、多くの価値ある物を世間の人々に広めることができ、文化などのその他の分野の発展に大きく貢献することができるのだ。(編集YK)

「人民網日本語版」2016年10月10日

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