第11期全国人民代表大会第4回会議は7日午後、「消費と対外貿易の促進」というテーマで記者会見を開いた。商務部の陳徳銘部長が記者会見に出席し、メディアの質問に答えた。
2011年の貿易状況と中国の貿易黒字について質問が及んだ際、陳徳銘部長は「今年はまだ2カ月を過ぎたばかりであるため、この問題については未来の予測になってしまうが、私は今年の貿易状況は比較的良好になると考えている。しかし、多くの不確定要素や困難が存在することは確かであり、中国は今年『輸出の安定、輸入の拡大、黒字の縮小』を目指していく」と述べた。
陳徳銘氏は輸出に関して「現在、国際的に不安定な要素が多く、一部の債務国家と金融システムにはまだ隠れたリスクが存在している。世界の商品価格および為替レートの変化は比較的激しく、保護貿易主義が過熱しているため、国際貿易の伸びは鈍化し、これまでのような速い成長をみせることはない」と述べた。
陳徳銘氏は国内の輸出に関して「中国は原材料の高騰、労働コストの上昇、労働者不足に悩まされている。また、省エネ・環境保護に対する要求が高まり、各種コストを押し上げる要因も増加している。したがって、中国の輸出に関しては、基本的に輸出は増加するが、それほど大きな伸びはみせないと判断できる」と述べた。
輸入に関して、陳徳銘氏は次のように述べている。「構造の調整と最適化に一層力を入れ、自由貿易区戦略を推進し、輸入簡素化措置を実施したため、今年の輸入の伸びが大きくなり、輸出を上回るスピードで成長するとみられる。したがって、さしあたっての判断としては、2011年の貿易黒字の対GDP比は減少し、黒字は改善される。しかし、わずかながら貿易赤字の状況が発生することは否定できない」
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月8日 |